ここアメリカには、スピーチセラピーというものがあり、普通の日本人が思っている以上によく聞く言葉だ。日本語だと言語療法。セラピーということで、医療保険が適用されるよう(例外あり)で、言語学習とは異なる扱いだ。
この日本語でわかりやすく説明されているサイトは
第1回 スピーチ・セラピーとは | シアトル最大の日本語情報サイト Junglecity.com
昨年渡米直後に4ヶ月だけお世話になったプリスクールの担任の先生の勧めで、娘はスピーチセラピーにちょうど1年前くらいから通っている。アメリカでは多くの州で、英語を普通に母国語とする子でも、発音が悪かったり、吃音だったり、言語発達が遅めの子は、3歳くらいまでに審査&対応してくれる、らしい。ちなみに旦那の親族でも、幼少期は通っていた人もいるという。アメリカに限らず、イギリスやフランスなんかでも同じ仕組みがあるようだ。
うちの娘は日本で生まれたのだけど、先天性の心臓疾患があった(ある)出産時からずっと体も小さくて、発達そのもの、特に言葉の発達も遅かった。それが二言語だからかなぁとも思っていたが、ほぼ保育園など日本語がメイン環境なのに、それにしては遅めだったので心配しはじめた矢先。
- 日本語だとさ行の発音ができない
- 英語でもS、TH、CHなどが苦手
- そもそも英語会話のつなげ方が苦手
←単純に語学だけの問題なのか、なんらかの発達障害か? - アメリカでは心臓疾患および手術歴があるケースは、その直後にこういった早期介入・発達支援は珍しくない
←が、うちはずっと日本だったので、当然やってこなかった
というのが主な理由で、プライベートセラピー開始に即決。セラピストと1:1で30分。時間があるときは週2回なども。
このセラピーの存在はとても助かっている。渡米前後はいろんな意味で母も娘も混乱期だった。こういう混乱やストレスでも脳の発達、言語の遅れに影響するらしい。こういうニーズは早期発見(と容認、対策)が一番いいとのことなので、この先生には大感謝である。アメリカに来ていろいろ苦労は多いけれど、娘のこういったニーズに気がつけたこと、対応できていることだけでも、いろいろなげうって渡米したかいがあったというものだ。
アメリカって本当に疑問だらけ、苦労だらけ、だが、こういった子供の発達に関する分野に関しては、日本より圧倒的に対応ケースも歴史も多いし、研究も対応も進んでいるし、何よりもオープンなのだ。(なんでもアリフォルニア、が売りのカリフォルニアだけかもしれないが・・・。苦笑)
ちなみに、これと並行して重要なのが、
聴覚検査。
特に発音が悪い場合には、そもそもうまく聞こえてないケースが多い。つまり、難聴とか聴覚異常とか。
これに関しては次回詳細記載するが、結論、うちの娘はヒアリングに問題があって、その処置をしたら速攻発音がよくなった。さ行はもとより、S、CH、THのサウンド群などはスピーチセラピストも、びっくり仰天のほどの短期改善がみられた。これまでの言語キャッチアップにもう少し時間をかけるべき、とのことだし、発音だけの問題じゃないかもしれないので、当分セラピーは継続していくけれど。
ちなみに、サンフランシスコの公立の学校でも、その特別ニーズが認められれば、スピーチセラピーサービス提供してくれる。しかも無料で。(IEP:Individual Education Programといって、Special Educationの一部とみなされるので、そのためのプロセスが必要)娘のこの審査はこの耳の手術前であったことと、彼女の病歴、小児科医、私立のプロのセラピストからの助言などをちゃんと考慮してくれて、きっちりつけてくれることが決まったので、安心している。
のちほどいろんなブログを読んでいたら、カリフォルニア州に限らず、公立でのこの特別サービス提供の認定をとるのが大変らしい。とりたくてもとれない、とか。はい、非常に面倒でした。大変でした・・・。
精神的にも長い長い道のりでした。これも気合のあるときに別途記載します。