サンフランシスコ(市内)で仕事を探す。
30代も最後の年で、初渡米してきて、アメリカでのいわゆるエリート教育(MBAとか)もない私なので、もちろん簡単ではないのは十分わかっている。が、ここ大陸、アメリカ。自由と未来のためのカリフォルニアだ。何かあるはず。
というゆるい期待と自信を旨に日々凹凸ありながらの転職活動中である。ここ1ヶ月くらいの活動から学んだことをまとめておく。(長い)
まず何したか
- レジュメの準備(随時カスタマイズ必須なため、いくつかパターン用意)
- Linkedinのプロフィースアップデート(アメリカ用に)
- Jobポストサイトをなめる、探す(サーチ能力問われる)
- リクルーターやヘッドハンティング会社探し、登録、電話で希望やら伝える
- 周囲に職探しだと告知する
ジョブポスト(求人サイト)
- Glassdoor
- AngelList
- ZipRecruiter
- Hired
- Indeed、Monsterなど総合系のも一応登録
なんだかんだで、1−3がメインになっている。4,6とか登録したり、なんらか応募したりすると、他の専門系の求人サイトへの登録やらが促されて、その後ややうざい。レジュメレビューだのいろんなSMB系ビジネスのマーケティングのターゲットにされるので、要注意。私の場合は、マーケットも職探しも、ここサンフランシスコでははじめてなので、ま、そんなウザい失敗含めすべてのプロセス勉強よ、ということでいろいろ登録はしてみているところだ。
レジュメの書き方(履歴書)
友人ではレジュメの書き方などを専門学校へいったり、プロをつけたりしている人もいた。幸い、とある大人気アメリカのグローバルテク企業にいて、採用する側での経験も5年くらいあるので、そのあたりのひねりの聞かせ方やテクニックはある程度自力でいける。
ちなみに、Linkedinの個人ビジネスのところから無料で見積もりをもらうこともできる。65ドルから900ドルまでとめちゃくちゃ幅広い選択肢があって結構びっくり。仕事にありつければ10万円程度はらっても安いものか。どうなんだろう。周辺ビジネスがいろいろ存在することも知って勉強になった。
最初は無難に書いていたが、その後学んだポイント
レジュメの書き方TIPS
- カスタマイズは必須。応募要項をよく読み込んで、関連性を高める。用語の使い方も変える。同じ職でも違う表現をすることもあるので、それに一括変換する等
- 必須条件とされているものを裏付ける、スキルにフォーカス。関係ないものは極力省略
- 当該XX業種経験を求められているなら、それがわかるような具体的な企業名をいれる
というのも、基本的にはコンピューターがスクリーニングしているのである。ここアメリカでは。なので、彼らがインプットしているキーワードを散りばめないといけない。WEBサイトや広告連動型広告の原理と似ている。リクルーター、および採用担当の彼らがすくいあげる網の中に入るためには、そのロジックで考えて、キーワードをいれないといけない。まずは、そこから。もちろん、嘘はいけないし、そのあとの電話や面接などでは実力勝負になるが、そこまでもっていくためのテクニック、選択肢を増やすためのテクニックは必須だ。
例)Account Management , Sales, など営業系のタームは、別途Customer Success, Customer Relationship. Customer Engagement, Customer Experience Managemet など、求人者が好んで使っている用語に(も)あわせる。
応募してみる
LinkedinやGlassdoor, Google Job検索(メタサーチ的なサービス)なを使って実際に求人している仕事に応募してみる。
- 簡単応募
Linkedin・EASYApply というのがあって、Linkedin Profileと、レジュメをアップする(一度あげたものの使い回しも可能)だけで応募できる。ヘッドハンター、仕事斡旋リクルーティング会社などが介在している場合に多い。新興スタートアップ、ゲーム企業などもこのパターン多い。 - 企業サイト経由だがシンプル登録
テク企業なんかは一番多いタイプ。基本UIがキレイでスマート。今時な感じ。ユーザーストレスなし、レジュメと基本情報とオプションでその他。カバーレターなんかが不要と明記している企業も多く、ある意味レジュメ一本勝負ですっきり。銀行とか公益団体、弁護士ファームとか固くなるにつれ、インプット量増える。 - やたらページの多い旧態企業サイト経由
企業採用サイト、といってもおそらく一昔前の仕組みを使っているところ。レジュメやLinkedinプロファイルも入れるんだが、同じ情報を加えてそのページ群にひとつづつインプットし直すタイプ。自動でひっぱってくるけれど、ずれてたりするので、その修正が面倒だし、企業名・学校名はそのシステム登録されてあるものと一致してある必要があるタイプ。もちろん日本企業や大学名とかはないほうが多いので、ややこしい。その企業採用登録ページに都度都度ログインをしないといけない感じ。日本の銀行とか誰でも知ってる某ブランドとか旧態有名企業に多い傾向。それぐらいで萎えるなら応募するな、うちは有名だからな、的な。
求人のアラートが来るようにする
気になる企業、もしくはLinkedinやGlassdoorなどで、用語とロケーションの組み合わせで求人されたらお知らせメールが必ず届くようにセットする。毎日そればっかりみるわけにいかないので、これは漏れのないようにしておくのがベスト。傾向をみるために、ニューヨークとかLAとか他の都市でもみておくと全体傾向がわかっていいかも。同じ職業が複数都市でも採用かけてる場合もあるので、コンペとなる規模感がわかるし、似たような役職・企業の学習もできる。
やっぱり実際の人物紹介が一番。先輩らに声かけてみる
これはどこでもそうだと思うが、「既存社員からの紹介」が一番信頼度が高く、採用率が高いという調査も一昔前から出ている。なので、紹介してもらうように動く、連絡する、コンタクトしてみる。もちろん失礼のないように、そこは例礼節を重んじて。
企業側の反応
当たり前だけど、不採用であってもまったく連絡の来ない企業も多い。かと思うと、2日くらいに速攻不採用通知が自動返信的なものでくるのも多い。人気企業だと、1日にLinkedinだけで500通の応募などあるとかなので、おそろしい競争ということになる。グローバル企業は、特にサンフランシスコ近郊に本社があるところなどは、グローバルから応募があることを忘れてはならない。また、こうやって求人をオープンにしているということは、社内異動も候補者がいる、ということになる。そちらの手間の簡単さを考えれば、社内異動候補者が圧倒的有利だし。前職での採用からも学んだ実体験だ。
自分の売り出し方
まずは大きくわけて2つ
- 日本を売りにする(日本語、日本語、日本ビジネス)
スタートアップ等で、これから日本進出したいところなどのGrowth Marketing, Marketing Manager, Digital Marketing Managerなどがそれに当たる。これはおおよそ反応がある
または、日本語クライアントの営業またはサポート系、いわゆる日系企業向けの営業かそれを相手にするビジネス開発。ただこれはサンノゼらの南のほうのロケーションが圧倒的に多い。サポート系は日本のクライアントに対するいわゆるカスタマーサポート。時差勤務というか日本時間で働くことも多いの要注意。エントリー系(経験少ない若い層向け)に比較的多い - 純粋にテク企業経験売りにする(特に日本を意識せず)
これは普通に一般人アメリカ人?と勝負することになる。中でも日本含めアジア向けとか、グローバル単位でのプロジェクトとかは比較的大きめな枠で救ってくれてるっぽい。アメリカ人のいわゆるアメリカだけの経験よりも少し目立つのだろう。
なかには某有名自動車シェアリングなんかの企業からも、レジュメ追加後、人事スクリーニング、部門面接一回目、二回面接くらいまではいったので、もろもろ可能性がゼロでないこともわかった。(結局二次面接で関係するエンジニアが出てきてもっとテクニカル度がほしいということで、ダメだったが仕方がない)
または、営業系だ。これはいわゆるProfitセンターなので随時人がほしいという感じ。カスタマーなんちゃらという部署が多く、営業とサポートの間くらいの役割なんかは、国際色豊かで採用しているっぽい。こちらの製品って、やっぱりひょんなところから日本のクライアントもXX%いる、とかもあったりね。
そして、管理職系。この歳になると、こっちアメリカ生粋のプロフェッショナルだと、役員レベルも普通に多いので、そのあたりの年齢感と管理職経験などを好んでくれて反応してくれる企業もある。
最後に、とはいえ気をつける系。こちらでは普通のスタートアップでまぁまぁでも、日本などでや評判が悪いところは、条件がよくても少し警戒したほうがいい、ということを学んだ。目先の条件がよくてもね、ということで二時面接くらいでこちらからお断りした。
レジュメを再精査して、上記を繰り返す
ここ10年くらい、日本で転職市場に自分を売り出すことをここまで真剣にやってないので、なんともいえないが、サンフランシスコ市場、競争は激しいが、求人もものすごい多い。毎日求人アラートがくるし、日本と違って労働文化的に、人の流動性が高いのはもちろん、常に新しい仕事が生まれている、新しい企業が生まれているということだろう。そして、常に世界中からの人を求めているという前向き感も伝わってくる。上場準備するから、とか拡大したいから、とか常にいろんなステージのスタートアップ系も多いし。これはこのシリコンバレーのシリコンバレーらしさでもあるといえるだろう。
というので、毎日チェックして、レジュメ精査して、こちらでも
というわけで、つまるところ、簡単にいうと、
運と縁とタイミング
40代かつ、新しい国・マーケットでのフルタイム仕事探し!世界でイチ・二を争う、大人気マーケットでのゼロからの仕事探し
無謀だよー、と思っていたが・・・言われてもいたが、
もしかしたら、なんとかなるかもしれない!
一方で、いくつかフリーランスで多方面からお仕事が入ってきて、サンクスギビングあけてから、毎日なんだかんだでフルタイムで仕事しているような感じである。素敵な出会いに感謝カンゲキである。最終的には自立フリーランスもありかも、とすら思ってきた。